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    2006年04月07日 [23:45] [映画レビュー]1960~1969年 

    狼の時刻 Hour of the Wolf

    「狼の時刻」  5点満点中 

    監督:イングマール・ベルイマン
    出演:リブ・ウルマン/マックス・フォン・シドー/イングリッド・チューリン




    ■AWARDS■
    ★ナショナル・ボード・オブ・レビュー★
    主演女優賞 リブ・ウルマン 受賞

    ★全米映画批評家賞★
    監督賞 イングマール・ベルイマン 受賞



    ■PLOT■
    孤島に暮らす著名な画家のユーハン(マックス・フォン・シドー)とアルマ(リブ・ウルマン)の夫婦。ユーハンは昔の愛人を忘れられずに、日々悩み精神的な孤独感と苦しみを味わっていた。ユーハンはその思いを日記に綴り、アルマに見られないよう隠していた。ある時、アルマは島で200歳の老女と出会う。老女はユーハンが日記を隠していることをアルマに告げる。アルマはその日記を見つけ、読んでしまう。一方ユーハンは島に城を構える貴族からユーハンの元愛人を知っていると告げられる。動揺したユーハンはまもなく、人格をどんどん崩壊させていく…

    ■COMMENT■
    『狼の時刻』とは、深夜と暁の間の悪魔が解き放たれる時間のことで、日本では所謂『丑三つ時』にあたる。本作はイングマール・ベルイマン監督が手掛けた唯一のホラー作品として名高いが、私は本作をホラー映画ではなく、人間ドラマだと解釈している。そして、本作のテーマをエロスと人間が抱く不安だと思う。確かにベルイマンの演出として、人間が逆さまに天井を歩いたりだとかまるでヴァンパイアを彷彿させるような演出場面がありますが、それもマックス・フォン・シドー演ずるユーハンの精神が以上をきたしているというサインであり、異常をきたしているから観客に見せても違和感のない映像に仕上がっているのだ。200歳を越す老婆が出てきたり、夢か現実か分からない少年を殺害するシーンが出てきたりと、演出は徹底してエンターテイメントを極めている。全体を通して、ベルイマンの中では最も難易度が低く、理解しやすい作品に仕上がっている。全体は奇妙な絵空事・御伽噺のような・空中に浮遊しているような感覚を受ける仕上がりとなっており、まとまりも非常に良い。

    本作は白黒の映像の頂点を極めているのではなかろうか。最近のCG先端の映像なんか大したことがないと改めて思い知らされる良質の味わい深い映像に仕上がっている。とてもからっとしていて、それでいてどこか滑らかである。暗闇の影までもが映りこんでいそうな映像であった。この映像・バーグマンの演出がかみ合い、観客に緊張と不安感をもたらす。私が一番好きなのが、少年とユーハンとの岩場のシーンである。緊張感が最高に高まる。ここまで緊張したシーンは他にない。

    シドーとウルマンの演技は大変素晴らしかった。この二人はさすがベルイマンに愛されただけあって、ベルイマンとの演出とも波長が完全に一致しているし、ベルイマンも彼らが持ち合わせているものを最大限に引き出す事に成功しているのだ。特にシドーが、歴史に残る精神異常者を演じた名演技で、非常にクールでかっこいいのだが、精神的な不安が常に瞳の中に隠れているのである。これはTwo Thumbs Up!の演技でした。

    ベルイマンを苦手として、見た事がない方でも本作から鑑賞すれば少しずつベルイマン・ワールドに踏み込む事が出来るでしょう。
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