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2006年03月26日 [00:41] [映画レビュー]1980~1989年 

アマデウス Amadeus

「アマデウス」  5点満点中 ★★★★★

監督:ミロス・フォアマン
出演:F・マーレー・アイブラハム/トム・ハルス/エリザベス・ベリッジ/ロイ・ドートリス/サイモン・キャロウ/ジェフリー・ジョーンズ

■AWARDS■
★アカデミー賞★
作品賞 受賞
監督賞 ミロス・フォアマン 受賞
主演男優賞 F・マーレー・アイブラハム 受賞
脚色賞/メイクアップ賞/美術賞/衣装デザイン賞/録音賞 受賞

主演男優賞 トム・ハルス ノミネート
撮影賞/編集賞 ノミネート

★イギリス・アカデミー賞★
撮影賞/編集賞/メイクアップ賞/録音賞 受賞

作品賞 ノミネート
主演男優賞 F・マーレー・アイブラハム ノミネート
脚色賞/衣装デザイン賞/ベスト・プロダクション・デザイン賞  ノミネート

★全米監督組合賞★
監督賞 ミロス・フォアマン 受賞

★ゴールデン・グローブ賞★
作品賞 ドラマ部門 受賞
監督賞 ミロス・フォアマン 受賞
主演男優賞 ドラマ部門 F・マーレー・アイブラハム 受賞
脚本賞 受賞

主演男優賞 トム・ハルス ノミネート
助演男優賞 ジェフリー・ジョーンズ ノミネート

★ロサンゼルス映画批評家賞★
作品賞 受賞
監督賞 ミロス・フォアマン 受賞
主演男優賞 F・マーレー・アイブラハム 受賞
脚本賞 受賞

■PLOT■
ある夜、一人の老人が発狂して自殺未遂を起こす。慰問に訪れた神父は、その老人から驚くべき話を耳にする。その老人はかつてオーストリア国王に遣えた宮廷音楽家アントニオ・サリエリであった…サリエリはモーツァルトの作曲する音楽を心から愛してやまなかった。しかし、モーツァルト自身は禁欲とは程遠い生活を送っていて、女を追いまわし、人間としても決して人格者とは言えない男としてサリエリの目には映っていた。敬虔なキリスト教信者であるサリエリは、神は何故自分自身にではなくモーツァルトに素晴らしい作曲の力を与えたのか…どうしても分からなかった。サリエリはモーツァルトを妬み、そして憎しみへと変わっていく…

■COMMENT■
奇跡の映画である。本作には確かに奇跡が存在する。

本作の題名「アマデウス」はモーツァルトのミドル・ネームから名づけられている。ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト。本作の真の主役はモーツァルトではなく、そのモーツァルトの才能を見極め、その才能を認めながらも、モーツァルトとサリエリ自分自身を比較し、苦悩するサリエリの物語である。サリエリ自身も音楽の才能を有しながらも決して非凡な才能ではなかった。しかし、モーツァルトが作曲する曲・オペラはサリエリの前では圧倒的に巣晴らしく、非凡な音楽の数々であった。その事実に直面したサリエリはどうして神は自らにモーツァルトの持つ才能を授けてくれなかったのか恨み、そしてその憎しみがモーツァルトへ向けられるのだ。しかし、モーツァルトの曲には賞賛を贈らざるを得ない。モーツァルトの曲は素晴らしいのだ。憎しみと賞賛が混沌と混在するサリエリの心中。サリエリは音楽家としてはモーツァルトを下回っていたが、彼はモーツァルトの才能を発見してしまったのである。何という不幸であろう。サリエリは人を見極める力に優れていたのだ。これぞ悲劇である。

物語の展開は、至ってオーソドックスである。天真爛漫なモーツァルトと陰湿なサリエリとこの二人の比較を軸にして物語りは進む。この二人の強靭な人間ドラマを背景に、見事なセット・衣装、まるで本作のために作曲されたのかと見まがうほどのモーツァルトの音楽の圧倒的な存在感、躍動感のあり見事に生きている画を生み出している撮影、これらがものの見事に一体化し、80年代屈指の名作が誕生したのである。音楽に関しては、フォアマン監督が如何にモーツァルトを知り尽くし、絶妙の音楽をチョイスしたか、フォアマン監督の苦労が感じられる。日頃から思っているが、今、仮にモーツァルトが生きていて、映画音楽を作曲していたら…そして脚本をシェイクスピアが書いて、演出はミロス・フォアマンやウィリアム・ワイラー、ビリー・ワイルダーに任せたら…どんな映画が出来るのだろうと考える。最高の贅沢ですね!

演技に関して、サリエリを演じたF・マーレー・エイブラハムは神ががり的な演技を披露している。元々、演技が生える役であることは確かであるし、演劇・映画史においても史上最高の当たり役であろう。「アマデウス」は1979年にイギリスの舞台上にて初披露となり、サリエリを私が尊敬するポール・スコフィールド氏が演じている。それが評判になり「アマデウス」はブロードウェイへ。ブロードウェイではイアン・マッケランがサリエリを演じている。現在でも何度もリバイバル上演され、近年ではディビッド・スーシェがサリエリを演じ、トニー賞にノミネートされたのが記憶に新しい。しかし、その中でも最も無名であるエイブラハムのサリエリは最高だ。一分の隙も無い完璧な演技。いやもはや演技ではなく、エイブラハムは完全にサリエリになりきっているのだ。フォアマン監督は、ダスティン・ホフマンやら当時のスターたちを「アマデウス」に出演させる事を全く考えず、全く無名のエイブラハムやトム・ハルスをキャスティングした。なるほど、ホフマンがサリエリやモーツァルトを演じても、ホフマンにしか見えないのであろう。無名の役者を使うことにより、我々観客は、スターで人物を認識するのではなく、その人物で人物を認識する事が出来る。そして、作品に深みを与える事が出来るのだ。近年のアメリカ映画界ではスター俳優の起用に必死であるが、ここまでしっかりした脚本・演出があればスターは要らないということを実証した。

本作でも特筆すべきシーンは、まず冒頭のモーツァルトの25番が流れ、馬車がサリエリのもとへと向かうシーン。そしてラスト、モーツァルトが口で伝える楽譜をサリエリが書き記すシーン。モーツァルトを憎み、氏の淵に追いやったサリエリであるが、モーツァルトのレクイエムを直に自分が楽譜にすることにより、モーツァルトの才能に恐れの念を抱くと主に、最大の喜びを感じる。そして、モーツァルトの遺体が共同墓地へと埋められるシーン。バックでは「ラクリモサ(涙の日)」が流れます。サリエリは何ともいえない表情でモーツァルトを見下ろす。自分が最大に賞賛する才能を絶やしてしまった自らを呪うサリエリ…

本作を鑑賞して、サリエリとモーツァルト派に分かれると思うが、私は断然サリエリ派である(笑)。

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