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2006年04月09日 [05:46] [映画レビュー]韓国映画 

復讐者に憐れみを

「復讐者に憐れみを」  5点満点中 

監督:パク・チャヌク
出演:ソン・ガンホ/シン・ハギュン/ぺ・ドゥナ/イム・ジウン/チョン・ジェヨン/イ・デヨン/リュ・スンワン

■PLOT■
リュ(シン・ハギュン)は先天性の聴覚障害者で聞く事はもちろん、話すことも出来ない。たった一人の家族である姉(イム・ジウン)は、腎臓の病を患っており、腎臓移植しないともたない体へとなってしまっていた。リュは血液型が姉と違うので腎臓を提供する事が出来ず、仕方なく臓器の密売団体と接触し、1000万ウォンと自分の腎臓と引き換えに姉に合う腎臓を提供してくれるように取引をする。しかし、自らの腎臓と金だけ奪われ、密売団に騙されてしまったリュ。そんな折、病院から姉に合う腎臓が見つかったとの連絡を受けるリュであった。しかし、金が無い。そこで、リュの恋人ヨンミ(ぺ・ドゥナ)は、リュが以前働いていた工場の社長ドンジン(ソン・ガンホ)の娘ユソンを誘拐するようリュを説得する。姉のことを思うばっかりにヨンミの口車に乗せられたリュはユソンを誘拐。身代金の受け取りに成功する。しかし、家に帰ると姉が自殺をしていた。遺書から、姉はリュが誘拐をしていたことを知り自殺した模様であった。そして、人質のユソンも事故により川に転落して溺死。死んだ娘を目の当たりにしたドンジンは誘拐犯への復讐を誓い、そしてまたリュも密売団への報復を誓う。

■COMMENT■
本作は韓国映画界をリードするパク・チャヌク監督が韓国で興行収入No.1を記録した『JSA』の後に放った『復讐三部作』の第1作目である。『JSA』のような作品を期待して鑑賞した方々は、間違いなく本作を鑑賞して「裏切られた!」「失敗した!」という感想をお持ちになるかもしれない。『JSA』とは、全く気色の違う作品に仕上がっており、本作は現代社会にメスを入れており、パク・チャヌク監督の鋭い人間考察により、私達人間の本質に迫っている。本作の主人公たちはまるで人間ではなく動物的行動をしているのではないかと私は考える。つまり、本作の主人公たちは理性に欠ける行動を繰り返す。例えば、腎臓移植をする。金がない。じゃあ、金持ちの娘を誘拐しよう。こんな事は普通であったら思いつかない。もちろん、リュには良心・理性があるのだが、ヨンミにそそのかされてしまう。ドンジンもそうだ。娘が殺された。誘拐犯を殺してやろう。ここまでは分かる。しかし、実際に殺してしまうのがドンジンの怖いところだ。本作を追って鑑賞していくごとに、私達人間は、一歩間違えるとこういった行動をする可能性を秘めているのである。人間とは恐ろしいものである。リュは直接的なコミュニケーションを取ることが不可能である。なので、ドンジンとのラストシーンはドンジンの一方通行な気持ちをぶつけるシーンへと変貌しています。リュの心の中では様々な感情が交差しているでしょうが、その感情は決してドンジンに伝わる事もなければ直接私達観客にストレートに届く事もありません。これこそ残酷でしょう。本作には慈悲や優しさなど存在しないのである。演出スタイルやカメラワークなどが徹底的にそれを助長している。

ソン・ガンホ、ぺ・ドゥナの演技も大変良かった。特にシン・ハギュンに関しては台詞が一切無かったにも関わらず、登場人物たちの中では私個人的にはリュが一番分かりやすく彼の背景まで分かるような演技を披露していた。目や体であそこまで表現できる俳優は大変貴重ですね。これからの韓国映画界を担う俳優に成長する事は間違いないでしょう。

実は本作にはブラックユーモアの要素が大いに加味されています。端々に監督の個性や工夫が感じられる作品に仕上がっています。ただ、ぺ・ドゥナやシン・ハギュンのファンの方々で本作をこれから鑑賞する方々は、ちょーっとだけ気合を入れてご鑑賞頂いた方が宜しいかと思います。ただ、ちょっと勇気を入れる位の価値のある作品です。
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